林文子さん(前横浜市長)、ありがとうございました
横浜市長として3期12年務めた林文子さんが令和3年8月に退任され ました。
横浜経済の国際化・活性化、市民生活の向上に全力を傾けられ、秘かな野毛ファンでもあった林さん、ありがとうございました!
林さんは、平成21年8月の横浜市長選で初当選し、第三十代、初の女性市長として就任しました。それまで自動車販売や大型スーパーの経営者として手腕を発揮した林さんは、姿勢の合理的経営手法や市民の眼を持ち込まれました。
経済活性化のために、みなとみらい21に次々と企業を誘致してました。京急電鉄本社、中外製薬研究所、コーエイテクモゲームス本社など。MM21の開発進捗率は94.7%に達し、就業者数は11万7千人、来街者は、年間最高の8340万人を記録しています。
市民生活の向上で話題となったのは「保育所の待機児童ゼロ」の達成でしょう。就任直後にプロジェクトを立ち上げ、平成22年に全国最悪の1,552人だった待機児童を同25年4月時点でゼロに。その手法は「横浜モデル」として全国に広まりました。「日本一女性が働きやすい都市」も林市政の目標で、同23年から8年間の女性の創業件数は347件にのぼっています。
市民を沸かせ横浜を世界に発信したのはスポーツイベントでした。市の誘致作戦が功を奏し、ラグビーワールドカップ2019では決勝戦を含む6試合が横浜国際総合競技場で、1年延期されて令和3年に開かれた東京オリンピック・パラリンピックでは、野球、ソフトボール、サッカーが横浜開催となりました。
令和2年2月3日、横浜港に寄港したダイヤモンドプリンセス号での集団感染を発端に日本列島を新型コロナウイルスが襲いました。それから市政はコロナ対応に追われる日々でしたが、そんな中で新横浜市役所が北仲通南地区完成。6月29日に開庁しましした。同地区への全面移転決定から7年目の結実でした。
野毛地区にとっても新市役所の北仲移転は悲願でした。新市役所にあわせて整備されたJR桜木町駅新南口(市役所口)と市役所-桜木町駅間のさくらみらい橋はまた、MM21から野毛へと人の流れを促す「北仲導線」のほぼ完成でもありました。コロナ禍が収まれば、野毛の強い味方になるでしょう。
林市長の姿は、野毛でしばしば見られました。野毛大道芸に足を運んでいただきました。仕事終わりに女性秘書をお供に野毛の居酒屋でくつろぐ姿もありました。林さん、市長をやめられても、どうぞ野毛へ。心から歓迎いたします。
林文子前市長、3 期12年の歩み
平成 21年(2009)
市長選で初当選。第 30代、女性初の市長誕生。 日産自動車が41年ぶりに横浜に本社移転
平成22年 (2010)
APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議、横浜で開催。 富士ゼロックスなど、MM21 に相次いで拠点を移転
平成23年 (2011)
横浜DeNAベイスターズ誕生。市民利用施設や大口電力施設などで節電に取り組む
平成24年 (2012)
横浜港への客船寄港数が 10 年連続で日本一に。横浜市大グループが iPS 細胞から人の肝臓作製に成功
平成25 年(2013)
みなとみらい線、東横線と副都心線が直通運転を開始 。 保育所の待機児童ゼロを達成、横浜モデルが全国に
平成26年(2014)
健康寿命日本一めざしウォーキングポイント事業開始。JR 桜木町駅に北改札新設、CIAL 桜木町もオープン
平成27年(2015)
市民参加型の横浜マラソン開催、約2万 3000 人が参加。商店街活性化めざしプレミアム商品券 115.2 億円分発行
平成28 年(2016)
選挙権 18 歳以上。参院選で 10 代の投票率が政令市1位 。国勢調査で横浜市の人口が過去最多の372 万人に
平成29 年(2017)
横浜市長選で3選、第 32 代市長に就任。全国都市緑化フェアを開催、来場者が約 600 万人に
平成30年(2018)
相鉄線星川~天王寺駅間が高架化、事業開始から16年。 花と緑のガーデンネックレス横浜 2018を開催
令和 1年(2019)
ラグビーワールドカップ開催、横浜で決勝など6試合。新港埠頭に新ターミナルの横浜ハンマーヘッド開業
令和2年 (2020)
新型コロナウイルス感染拡大、対策に総力をあげる。新横浜市役所 (8代目)が完成、桜木町駅新南口も
令和3年 (2021)
東京オリンピック・パラリンピック、1年延期で開催。横浜は野球、ソフトボール、サッカーの開催地に
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